2012年11月11日日曜日

料金が高い方が治りが良いわけ

私の相談は1時間じっくりかけるので料金を通常よりも高く設定させていただいています。
いらっしゃる方はその対価をお支払いできる方に限定されてしまうのですが、経済的に余裕のある「お金持ち」の方かというと、そうでもありません。
経済的な余裕の有る無しよりも、「それだけの対価を払ってもよいから相談したい!」という気持ちの高い方々がいらっしゃいます。
その結果、治りが良いです。
私が一昨年まで週1回診療していたクリニックは通常の保険診療ですから今よりかなり安く設定していました。
相談時間は同じ1時間でした。私の対応の仕方もそれほど変わりません。たくさんお金を頂くからその分サービスを良くするとか一生懸命やるということではありません。昔も今も、私の出来る限り真剣に取り組んでいます。
つまり、私の技量や相談の時間は変わらないのに、料金を高くすると治りが良くなります。なぜでしょうか?
「お金持ちはレベルの高い人だから治りやすいんだ」というわけではありません。
その訳は、みなさん相談を受ける動機づけが高いからです。平たく言えば「これだけ払うんだから治らなくちゃ!」と真剣に取り組まれています。

私は相談の中で、「こうしてみましょう。ああしてみましょう。」とかなり突っ込むタイプです。よく「話は聴いてくれるけど何も言ってくれない」タイプのカウンセラーがいるのですが(これについては別項でお話しします)、私はかなり違います。もちろん話はよく伺いますが、いろんなことを言います。
「問題を解決するために、◯◯しましょう。」
通常のお医者は◯◯に「薬を飲みましょう」が入るのですが、私はあまり薬も処方しません。
私の◯◯は「もっとその部分を聴かせてください」とか「今までとは変えて、こんな風に試してみましょう」といった課題を出します。
すると「え、、、そうすれば良いとはわかるのだけど、ちょっと××だから難しいかも、、、」と反応します。
問題を解決するためには痛みを伴います。
大きな痛みを取り除くために、小さな痛みを引き受けなければなりません。
人は「変わりたい」という気持ちと、でも「変わりたくない」という両方の気持ちを持っています。
たとえば、ひきこもっている人は「ひきこもりから脱したい、普通に社会に出たい」と願う一方で、「人と関わりたくない、傷つくのがイヤだ」と思います。
あるいは、相手と(あるいは自分と)向き合わねばならないのはわかっているのだけど、向き合いたくない(恥ずかしい、怖い、ムカつく、心配だ)と思います。
私はその部分を丁寧に優しくプッシュします。でも、いくら優しくしてもプッシュすることには変わりはないわけで、そんなこと出来たら避けたいというのが本音です。
お金をかけても「解決したい」と動機づけの高い方は、私が提案する小さな痛みによく耐え、がんばります。その結果、大きな痛みが解決され治りが良いのです。

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