子どもが小さいころ、夫とは離婚しました。
学校の保健室の先生にそっと相談したら、週に1回学校にカウンセラーが来ているから相談してみてはと勧められました。でも、子どもにどうやって切り出したらよいかわかりません。やはり、親が離婚すると子どもは問題を持つようになってしまうのでしょうか?
- 子どもの頃の盗癖は、比較的よく見られます。将来、犯罪を犯すような人間になってしまうのかと親は心配しますが、そんなことはありません。子どもの場合、一時的な行動で、しばらく経てば収まる場合がほとんどです。
- 子どもに精神的なストレスが加わると、それが万引きや盗癖のような問題行動として現れることがあります。「いけないことはいけない!」とはっきり伝えることは大切です。しかし、それでも収まらずに繰り返す場合、子どもや子どもをとりまく環境に、なにか気になることやストレスがないかどうか確認してみてください。
- やはり親の責任なのか。親がちゃんとしていないからこうなるのか、、、と自信を失ってしまう保護者の方が多いのですが、決してそんなことはありません。子どものストレスは、勉強、学校、先生、友人関係など、さまざまな要因があります。確かに家族がストレスの由来であることもありますが、それだけではありません。「親の責任」「家族に問題があるから」と短絡的に考える必要はありません。
- ひとり親だと、子どもに問題が起きやすい、、、という図式も関係ありません。確かにふたり親に比べ、ひとり親は何かとハンディを負う場合があります。しかし、それはふたり親がちゃんと協力できている場合のこと。親がふたりいても、うまく協力できなければ、むしろひとりで頑張れた方が良い結果を生む場合もあります。
- 子どもの環境にどんなストレスがあるのだろうか?親や家族は子どもとの距離が近すぎて、客観的に判断しにくいものです。そのようなときに、第三者に相談してみることは大切です。学校の担任の先生、保健室の先生、学校カウンセラーなど、もちかければ快く相談に乗ってくれるはずです。親だけで我慢して頑張ってしまうとよくありません。客観的に見てくれる誰かの視点を含めることで、思わぬ解決策が見えてきたりします。
- 自分の悩みやつらい気持ちを心おきなく話すカウンセリングは、ストレスの緩和によく効きます。しかし、それはあくまで本人がそうしたいと望んでいる場合です。大人は自分自身を深く見つめ、気持ちを言語化できますが、子どもはなかなかできません。女性は気持ちの言語化が比較的得意ですが、男性は不得意です。思春期の女子は、信頼できる大人に悩みを打ち明けたりしますが、男子はなかなかカウンセリングをうまく利用しません。もう少し小さい小学生くらいまでなら、言葉の代わりに遊びを用いたプレイ・セラピーを利用できますが、中学生段階は言葉も遊びも使いにくい、難しい年頃です。
- もし、中学生本人がカウンセリングに乗り気でない場合、代わりに親が継続してカウンセリングを受けてみることも有効です。親が元気になって、子どもへの接し方を変えることができたら、子どもも元気になり、問題の行動が自然に消えていくことも少なくありません。
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