2012年10月12日金曜日

父親の関わり


本人が就職情報誌・ハローワークなどで、就職先を見つけようとしているが、なかなかその先への一歩が踏み出せません。
本音は、人間関係をうまく築けるか自信がないようです。少々の意地悪を笑いで撥ね退けるという元気がありません。家族に嫌なことを言われると、黙ってしまい自室にはいってしまいます。
父親との会話は、父親が一方的に言い渡し、息子がそれを黙って聞いているという感じです。そこが、父親にとっては暖簾に腕押しで、癪の種となっているようです。雑談をするという雰囲気ではありません。母親やきょうだいとは、少しは会話になるし、耳学問的なことも言うので、それもまた父親にすれば「働きもしないのにえらそうなことばかり言って・・」ということになります。

息子さんも一歩踏み出したいと願いつつ、人間関係に自信が持てないということですね。それを乗り越えるために父親というちょうど良い練習台がありますので、それを活用しましょう。
 子どもが自立し家から巣立っていくためには、共感的に理解し優しく受け止める母性的な愛情と、厳しく原理原則を伝え勇気を与える父性的な愛情が必要です。あなたのご家庭には両方の愛情が存在していますが、父性的な愛情がお子さんにうまく伝わっていないように思います。

 ①父親には、親として充分やっているのに、何故これ以上の理解を求めるのか?息子の生活を何故・いつまで?という思いがあります。「働かざる者食うべからず」という考えとどのように折り合いをつけたらいいでしょうか。

このように厳しく言い渡し、外に押し出そうとする父性的な愛情は、優しく受け入れようとする母性的な愛情と、具体的な対応はかなり異なります。しかし、その根底にある子どものことを愛し、成長を願う親の愛情は共通していますね。表面的な日常生活の対応方法では正反対で折り合えなくても、その根底の愛情の部分で折り合ってください。

②私は父親と息子の間に入りコミュニケーションをとるようつとめましたが、かえって母親が甘やかす・かばうととられてしまいました。今は一切あいだに入らず、直接二人に任せるというようにしています。会話がピンポン玉のように弾まなくとも、声掛けと捉え、一歩前進と捉えていますが、いかがなものでしょうか?

はい、それでOKです。
お子さんが一見厳しく怒りっぽい父親とどうにかうまく関われるようになれば、外の人との人間関係にも自信を持てるようになります。おふたりに任せ、母親はぎこちなく見える二人の会話を外からのんびり眺めていてください。

③「本人が動こうとしないのに、なぜ親が動かなければならないのだ?」という夫をどう説得したらいいですか?

何も説得する必要はありません。ご主人は「なぜ親が動くんだ?」と言いつつも、とても息子さんのことを心配して、どうしたらよいのか深く悩んでいらっしゃいますね。説得するとしたら、ご両親で一緒に相談にいらしてください。本人が動き出すために、親がどのように動いたら良いのか、どの程度動いたら良いのか具体的に相談しましょう。お母さまとお父さま、それぞれ持ち味をお持ちのようですから、それをうまく組み合わせたらお子さんの成長にとって一番良いと思います。

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