2011年3月31日木曜日

オフィスの契約完了

やっと契約までこぎつけた。
2月のアタマに見つけた物件が私の気持ち的にはほぼ決まりだった。そこから契約の手続きが始まる。私の素性を大家に明かし、何のためにどう使うかを説明する。まあ、良いんじゃないでしょうか。大家が店子に納得したら、契約書を取り交わす。ふつうはそんなものめくら印を押すだけだが、大きな契約だからそういうわけにはいかない。私の税理士にも見てもらってチェックする。「まあ常識の範囲内なら、、、」と言われても、その常識がわからないから何とも検討しようがない。いくつか気になる点を仲介業者を通じて交渉する。大家から提示されたままを呑むのもしゃくだから、どれくらい交渉可能なのか試してみる。むしろ仲介業者が及び腰で、「それはちょっと難しいかもしれません」
「そんなこと言わないで、交渉してみてよ!」
結果的には大家もすんなり呑んでくれる。大家といっても個人ではなく○○ビル管理会社。そのあたり、相手を信用するしかないね。相手も私のことを同じように思っているのだろう。社会的信用;そんなもの、私にも一応はあるんだろうな。
実印をついて、印鑑証明を提出して、敷金○百万円を振り込んで。4月1日から借りることになった。なあんだ、空白期間がないじゃない!3月31日に退職して、4月1日からスタートとは。しかし、実際に患者さんを診はじめるのは6月過ぎだけど。
空白期間を経験してみたかった。半年くらい何もしないでポケっとしていたい。一生のうち、失業できるのは今だけかもしれない。失業保険ももらってみたかった。もっとも自己都合退職では3ヶ月間はダメなんだけど。
まあ、これも至極贅沢な悩みです。先が見えているのなら、誰だってのんびりしたいよなぁ。オレの先には「退職後の悠々自適生活」はない。意図的に作らない限り、「空白期間」は一生ありえないぞ。しかし、そうやって作ったとしても「空白」になるのは無理だろう。じっとしていられない。ちょこまか動いてしまう。
今回のオランダ旅行だって、学会には少しだけ顔をだし(少しだけに留められるかも疑問だが)、必死に子どもたちとオランダ見物しまくるだろう。空白のはずの4-5月も、開業の準備、被災地へ出かけたり、若ナビとサポートネットの仕事は今までどおりに変わらずにある。結局、休むことはあきらめるしかない。
というか、ポケッとするのが無理ならば、一応、6月から開業しておいて、ヒマにすれば良いんだ。ウェブサイトはしっかり作って、内覧会に知人たちを呼ぶ。それ以上は積極的に営業活動をしない。と言っても、他にやりようがないが。せいぜい、中学・高校あたりにパンフレットを送るくらいか。ウェブサイトと知人の紹介だけで、どれくらいの人がやってきてくれるのか、というのを見てみたい気もする。お店は開けておくけどお客が来ないヒマな状態。その時間で原稿を書けるのが一番良いかも。
本を書きたい。書きかけの原稿を仕上げて世に出したい。斉藤環みたいな才能はないが、今までわたしがやってきた経験を多くの人たちに伝えたい。そしてそれを読んだ人たちがクリニックに来てくれる:結局営業活動につながるわけだ。そんなゆっくりした始動期間が半年や1年くらいあっても良いと思うのだが。
とのんびり構えていられる前提には、「結果All Right」のはずという根拠のない楽観主義がある。この世の中、精神科は必要とされている、と巷では言われるけれど、本当にそうなの?多くの人々が悩んでいるとしても、それが精神科受診にどれほど繋がるのか。繋がる必要がある人たちを、どう繋げていくのか。このあたりがわかっているようで、実は私も本当にはわかっていないのかもしれない。