2018年11月30日金曜日

<新企画>家族療法コンサルテーション

主旨
2019年より月1回開催いたします。
参加者から提示されたケースをもとに、
〇システム理論ではどのような見方をするのか(アセスメント)、
〇どのような解決方法が考えられるのか(支援方法)、
これらの具体的な技法についてご紹介します。

参加者
今までの講座やワークショップは【当事者・家族向け】と【支援者向け】を分けて、別々に行ってきました。クライエント向けの話と、専門家向けの話は、内容もレベルも異なるからという理由です。
しかし、今回は、あえて【当事者・家族】と【支援者】が一緒に集い、同じ目線から話し合います。
その背後にある考え方を説明いたします。

インフォームド・コンセント (Informed Consent)
病気について、そして治療の方法についてよく説明し、患者さんに納得してもらう。
今でこそ、多くのお医者さんはこれを実行していますが、以前はインフォームド・コンセントという概念はありませんでした。医療の知識は一般の人は理解できず、患者さんは先生にお任せして、あまり口出しをするべきではないと考えられていました。
 精神科領域、特にカウンセリングでのインフォームド・コンセントは遅れています。なぜら、クライエントが何か忘れられた大切なことに「気づく」のが治療そのものですので、それを治療者から説明してしまったら治療になりません。私も普段のセラピーではなかなか実現できないのですが、このコンサルテーションの場では敢えて挑戦してみたいと思います。セラピーとは違い、客観性がある程度保たれるので、やりやすいと思います。

リフレクティング・チーム (Reflecting Team)
 家族療法の技法のひとつです。クライエントの会話をセラピストが一方的に聴いてアセスメントするのではなく、セラピストの会話もクライエントが聴き返す(リフレクティング)することにより、より高い理解を深めることができます。支援者の専門性を脱構築し、当事者自身も支援性を発揮してもらうための手法です。

ライブ・スーパーヴィジョン (Live Supervision)
 スーパーヴィジョンとは、支援者が自分が関わったケースを提示して先輩のアドバイスを受け、臨床の技術を高める訓練方法です。それを、現場で行うのがライブです。クライエントとセラピストのやり取りの支援現場に実際に参加することにより、支援の経験を深めます。