今回のワークショップは「土壁を再利用したカマド作り」
その第一弾として解体して崩した土壁に藁を練り込み、日干しレンガを作ります。
古民家リノベーションを手掛けてくれたアトリエDEFさんが主催してくれます。
そのウェブサイトには次のように書かれています。
- 誰もが安心して過ごせる健やかな暮らし
- 自然との調和・一体感
- 自分で創る暮らし
- 庭で野菜を育てたり、薪を割ったり、釜戸でお米を炊いたり
- 輸入材や合板材ではなく、無垢の国産材を使う
- 自然に還し、再利用する、環境と共存した暮らし
これらは私のこだわりとぴったり相通じる部分があります。
、、、一部、それほど相通じない部分もありますが(笑)
私は無垢の国産材でなくても、輸入材や合板材で安心して過ごせます。
国産材に越したことはないですけど、コスパが、、、
シックハウス症候群や化学物質過敏症の方も時々診察しますが、状況は複雑に絡んでいる場合が多いです。
誰もが安心して過ごせる健やかな暮らし
私もそれを一番大切にしています。
工務店のDEFさんは住まいの観点から、
精神科医で家族療法家である私にとって、住まいもそうですけど、むしろ人と人との繋がりの観点から、それを実現したいと考えています。
安心感=それは心の感性です。
環境や住まいという側面から生み出されるものでもあり、
人と人との繋がりの中で生まれるものでもあります。
心の病や、家庭や学校や職場での生活に適応できず、悩んで困っている人たちに多く接していると、身近な人たちと安全に繋がれていない場合がとても多いです。
安心の愛着(secure attachment)の形成不全なんですね。
なにも、世界平和や人種差別を問題にしているわけではありません。
大きな社会レベルのマクロな話というよりは、
小さなひとりの精神科医としては、小さなミクロレベルの話をしています。
毎日の生活で関わる大切な人たち:家族や、友人や恋人や、近隣・地域の人たちや、学校の先生や、職場の同僚などです。
これらの人たちと安心して繋がると、心理的には健やかな暮らしと幸せが実現します。
逆に、不安のままで繋がってしまうと、たいへんです。心の病気になったり、学校に行けなくなったり、暴力を振るわれたり、恨んで殺されちゃったり、、、
どうやったら安全に、心安らかに繋がることができるのか?
そのことを、長年、多くの人たちと接する中で考えてきました。
その試みが古民家療法です。
安心できる環境の中で、
人々が安心して交わります。
- 言葉を介して、
- 生活の営みや共同作業を介して、
前者の方は、私がやります:古民家で診療します。そのための広い土間と薪ストーブなんですね。
後者の方をワークショップで実現したいと考えています。
ひとりで土壁をコネコネしても楽しくありません。
家族や仲間と一緒に、ワイワイしながらコネコネします。
ものづくりの楽しさと、大切な人と気持ちよく繋がる楽しさを体験します。
そのついでに、言葉を介して繋がります。
いきなりカウンセリングはなかなか敷居が高いものです。
古民家を体験して、コネコネして、そのついでに、、、
なら家族を説得しやすいし、
のびのびと安心した環境の中だと、普段の日常生活の中とは違う言葉が生まれます。
安心感・不安感などの感情は、コロナ・ウィルスのように人から人へ伝染します。
ひとりが不安だと、まわりの人も不安になります。
安心な人がいると、まわりの人も安心します。
もっとも、これは親しい人同士の間に限りますが。
そのためには、心理的な三密が必要になります。
- 心理的密閉空間(換気の悪い密閉というよりも、安全とプライバシーが保たれた密閉空間である)
- 心理的密集場所(その人にとって大切な人が密集している。家族や親せきや学校の先生や)
- 心理的密接場面(互いに気持ちを伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)
これを確保できる場所がうちの古民家です。
そこに関わる私自身も安心感を保持していたいです。
そうすれば、私の安心感を人に伝染させることができます。
どんな共同作業をやりましょうか?
例えば、私中心で考えると次のようなことです。
私はアウトドア派なので、インドア派の人にはちょっと違和感があるかもしれませんが、
- レンガでカマドを作って窯焼きピザ、バーベキュー、燻製ベーコンづくり
- ウッドデッキでのんびりコーヒーとケーキ(あるいはお酒)
- 野菜・果物の手作り。花壇。
- 夏のたそがれ時の焚火
- 木の実を採取して料理(栗、柿、梅、琵琶、、、)。
- 薪割り
- 薪ストーブの前で語らい
- 味噌づくり、コンニャクづくり、、、あとどんな伝統食があるだろう??
これらのことを、ひとつひとつ実現してゆけたら嬉しいです。
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