夫婦ケンカは犬も食わぬ。
(=たいてい取るに足らないつまらないことが原因で、すぐに仲直りするから、他人が心配してもしかたがない、他人が仲裁せずに放っておくのが良い、、、)
、、、という日本の古き伝統も変わりつつあります。
3組に1組の夫婦が離婚に至る時代です。ちょっとしたボタンの掛け違いがどんどん広がり、ふたりの話し合いでは収拾がつかなくなることは決して稀ではありません。
9割の夫婦ケンカは犬も食わなくて構いません。夫婦には自己修正機能が備わっています。お互いに多少ずれても、話し合うことで修正し、歩み寄ることができます。ケンカ(口論)はそのための激しい話し合いでもあります。ケンカはお互いを傷つけ合いますが、結果がOKであれば、ケンカも大切な夫婦のコミュニケーションなのかもしれません。しばらく放っておいても、そのうち何となく仲直りできたりします。
しかし、結果オーライでなかったら、、、
ふたりのズレが拡大すると、自分たちの力で修正できる限界を超えてしまいます。
すると、自己修正機能がうまく効かなくなります。話し合えない状態、話し合っても仕方がない状態になり、不本意ながら別々の道を歩むしかありません。それでも、不本意ながらなんとか我慢して表面的には平穏な日常生活を営むことができれば良いのですが、夫婦問題の余波は思わぬところから噴出します。
たとえば、子どもの問題です。非行、万引き、リストカット、自傷行為、暴力、いじめ、不登校、、、などなど。これらの子どもの問題の背後には、必ず家族に問題があるというわけではありません。しかし、不登校の相談で見えたご両親によくお話を伺うと、実は、、、ということも良く見られます。
「犬も食わない」夫婦問題ではわざわざカウンセラーに相談する気は起きなくても、子どもの問題は見過ごせません。そうなると、子どもの問題をどうするかというカウンセリングと並行して、夫婦のカウンセリングを進めます。夫婦関係が改善すると、子どもの問題も改善します。
0 件のコメント:
コメントを投稿