2014年6月9日月曜日

我々老眼族

「ひきこもり脱出支援…」は本当に参考になり,良い本だと思った.しかしコラムを灰色地にするのはケシカラン!我々老眼族には読めないでないか.せめて周りを線で囲む程度にしてもらいたい.

本を読んでいただき、またご指摘ありがとうございます。
配慮が足りず失礼いたしました。今後の著作では気をつけたいと思います。

質問をされた方は「我々老眼族」ということで、ご年配の方と推察いたします。
最近は、本人が30代、40代、ご両親も60代、70代のご相談が増えています。ひきこもりの長期化・高齢化がこれからの問題として深刻になってきています。
本の中でも述べましたが、ひきこもりが長くなり、本人の年齢も30代後半を過ぎると、就労という形の社会復帰はきわめて困難になり、支援の目標としてはずさなくてはならなくなります。しかし、そのままで良いかというとそうではありません。このような世代の方にもぜひご相談にいらしていただきたいと思います。

というのも、最近の介護現場で、子どもから高齢者の親に対する老親虐待が増え、その背景に成人となった子世代のひきこもりが指摘されています。彼らは何歳になっても自己万能感の自我から抜け出せず、「自分がこうなったのは親のせい」と親を責め続け、親に対する怒りを解決できないまま年月が経過します。やがて、親世代の介護が必要な状況になり、子世代が親に関わろうとすると、心中に秘めた怒りの気持ちが老親虐待となってしまいます。

このような最悪の事態を避けるためにも、親子が普通に交流し、話し合える状態にもっていく必要があります。つまり、長期化したひきこもりの場合、相談の目標が「ひきこもりの脱出」ではなく、「家族同士の交流の再開」に変化します。

どうぞご相談にいらして下さい。

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