さすがに海外に行き過ぎかなって思います。
台風被害の影響でタイからの帰国が二日遅れ、月曜日に成田に帰国して、そのまま高山村へゆき古民家の片付けをみんなと一緒にやって、火曜日は渋川で診療して、本日水曜日はオーストラリアに向かう飛行機の機内でネットを繋げています。
春と秋の学会シーズンには、海外出張がしばしば重なります。
若い頃は、自分から志願して演題を申し込み、緊張して口頭発表してました。どうせわざわざ海外まで行くなら、参加するだけじゃなく発表しなくちゃ。
今では、自分から言い出さなくても、相手ら招待してくれるようになりました。タイでもオーストラリアでも発表のてんこ盛り。1) まる一日のpre/post-conference workshop、2) plenary session基調講演、3) 2−3人の人たちとのround table discussion。話すことはだいたい決まってます。「ひきこもり」の現状と日本の家族についての文化的な視点:なぜひきこもりが日本に多いのか(他の国にもあるけど日本が圧倒的に多い)、それは文化の要因があるのか、どうやってその問題を文化的に解決しようとしてるのか、、、と言ったテーマです。
若い頃は国内の学会にいくつも入っていたけど、今はひとつだけ(日本家族療法学会)に絞りました。むしろ海外の学会に参加する方が多くなりました。アメリカの、ヨーロッパの、国際の、アジアの、家族療法関連学会に。
タイー東京ー群馬ーオーストラリア。
それに病院の当直も入って目まぐるしく移動しています。
朝、目覚めると、寝ぼけて、あれ一体ここはどこだっけ、、、と確認することから1日が始まります。
馴染みの場所を離れ、別の場所に行くとテンションが上がり、新たなアイデアが生まれます。日本でルーチンの日常をこなしている時には、あえて「日本」のことは考えません。海外に行き、日本のことを、ひきこもりのことを、あまり馴染みのない海外の人たちに説明しようとする時、日本の基盤を離れ、海外でのuniversalな基盤(視点)から日本のことを客観的に眺める視点が現れます。新たな視点が生まれます。
Stability and Change 安定性と変化
大学を定年前に早期退職したのは、50代のうちに老後のベースを確立しておこうと考えたからです。広尾に腰を落ち着けていれば良かったのに、8年ほどでまた変化を求めたくなってしまいました。
群馬への移住と、新しい形の臨床。
それを一から創り上げていくのは骨の折れる仕事なのですが、ひとところにじっとしていられず「変化」を求めてしまいます。それが私のライフスタイルなのかもしれません。
まだ、それを実行できるだけの気力と体力を備えていられることはラッキーかもしれません。同世代の仲間たちは、会社を退職し、人生の店じまいを、終活を考え始めている年頃ですから。
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