2013年8月4日日曜日

ひきこもり脱出講座「親のリーダーシップ」

7月31日
今回のシリーズは今日が最終回でした。
次回のシリーズは9月より開始します。

まず参加者の感想から紹介します。
  • 今回の講座で勇気が出ました。一歩一歩ですが、私の正直な気持ちを息子に勇気をもって伝えることができそうな気がします。親がリーダーシップをとるということ、難しいです。
  • グループ・カウンセリングを受けて、とても良いチャンスを与えてもらい感謝しています。実際に子どもの対応に生かすことで、今回得たものを実りあるものにしていこうと思います。
  • 「覚悟と勇気」、「親のリーダーシップ」という言葉が心に響きました。子どもに働きかけようとせず、親も同調して「ひきこもりモード」になってしまうのは良くないと思いました。
  • みなさんのお話しに刺激を受け、コミュニケーションの取り方や、自分自身の立ち位置が明確になりました。
  • 子どもに「大丈夫。できるよ。」と伝えることは、自分自身にも「大丈夫。できるよ。」と認めることだと思いました。ペナルティーリーダーシップについて考えてみたいと思います。そして実行します。
みなさんとの話し合いの中から出てきた今日のテーマは親のリーダーシップということでした。
親はふたつの役割を持ちます。

1)ひとつは子どもを愛し、受け入れ、家庭という温かい居場所と愛される安心を与えることです。親の優しさを与えます。

2)もうひとつは、戸惑い、自信を失いかけている子どもに元気を与え、方向を指し示し導いてあげることです。親の強さを与えます。

親のリーダーシップというのは(2)の方の話です。
(1)と(2)は、一見反対のことのようにも見えますが、そんなことはありません。両方とも大切なことです。どちらかと言うと現代の子育ては(1)が重視されがちです。しかし、(2)もとても大切です。特に、行き場を失い、戸惑っているひきこもりの子どもたちにとって、これが解決の糸口になります。
時には子どもの意思に反してダメだしをしなくてはなりません。自信を失い、引っ込み思案になっていれば、「大丈夫、あなたならできるから躊躇せずにやってごらん!」と子どもを強く前に押し出します。

リーダーシップとは、的確な審判員でもあります。
サッカーの審判は、必要な時にはイエローカードやレッドカードを高く差し出します。
ダメなときはダメとはっきり伝えます。
そのような枠組みがあってこそ、初めて選手たちは安全にサッカーの試合をすることができます。
審判がしっかりイエローカードを出してくれないと、選手たちは戸惑い、心配になってしまいます。

そのような健全なリーダーシップを親は求められています。

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今日の最後に、全体を通しての感想をお伝えしました。
今回、お話したことは、グループの力です。
個人カウンセリングと、グループ・カウンセリングには、それぞれのメリット・デメリットがあります。

個人カウンセリングは、すべての時間を自分のために使い、プライバシーを気にせず、話を深めることができます。デメリットとしては、1対1のガチンコ勝負で、話が煮詰まってしまうことがあります。

グループカウンセリングのデメリットは、それぞれの人に割り当てられた時間が限られることです。またまわりの人の目を気にすると、あまり深い話は躊躇してしまいます。逆にメリットとしては、多くの関係性の中で、情報やエネルギーを得ることができます。カウンセラー以外にも、参加しているみんなから情報や解決のヒントやはげましを得られます。似たような状況の人が横にいるだけで気持ちが安らぎ勇気が出てくることもあります。

今回の講座では、そのようなグループの力を存分に発揮して、個人カウンセリングでは得られない気づきがたくさん得られたように思います。それは、参加したみなさんばかりでなく、カウンセラー役をしていた私にとっても同じです。カウンセラーとしてみなさんをどう支援したらよいのか、たくさんの示唆を得ることができました。

次回の講座は9月の後半より開始します。
だいたい、今回と同じような内容で進めようと考えています。
どうぞみなさん、ご参加ください。

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