2020年4月29日水曜日

緊急Zoomミーティング(1)

4月29日、ゴールデンウィークが始まり、
STAY HOME
が世界中で叫ばれている中、第一回のZoomミーティングを行いました。

10名の方が参加しました。
Zoomを扱うのが初めてという方もいましたし、メカがそれほど得意そうな様子でもない方もいました。内心、うまく使えない方も何人か出てくるかなぁ、、、と想像していましたが、そんなことはありません。
最初は戸惑いつつも、みなさん見事に使いこなしていました。

チェックイン:みなさんが問題なく繋がっていることを確認して、発声練習をした後、
・緊急事態の中の、今の私の体験
今の気持ち
について、私が口火を切った後、みなさんに自由に語って頂きました。
みなさん始めはコロナの直接的な影響について話していましたが、色々な意味で、だんだんと内容が深まり、お互いによくシェアリングできたと思います。

不安を語り、分かち合い、受け止め合うことの大切さを実感しました。
語ったからと言って、状況が変わったり、不安が無くなったりはしません。
しかし語ることにより、孤独に耐えられない不安から、他者によって認めら、「市民権を得た」不安に格上げされたようなイメージを持ちました。
不安が整理されると、その背後に隠れている安心や自信も見えて来るように思います。

みなさんが共有した話題としてひとつ印象に残ったのは、
今は辛い・苦しい状況ですが、
もしかしたら今がチャンスなのかもしれない。
今まで我々が信じ、共有してきた正しさや普通であること、こうあるべきことなどがあやふやになり、不確実な状況です。
本当の正しさって何なんですようか、ないのでしょうか?
それは、危うく、不安な状況ですが、それと同時に、新たな価値観が生まれてくる隙間もあるのではないか。
こんなようなことも話し合われたように思います。
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続けて、参加者からの振り返りをご紹介します。

 ミーティングに参加させて頂き、ありがとうございました。終わった後、なんともいいようのない爽快感があり、元気をもらった感じがしました。
 オンラインを使って複数の方と話す経験は初めてで不安が少しありましたが、会が進むにつれて緊張がほぐれ、それほど気にならなくなりました。オンラインだと全国の方と繋がれるので、とても新鮮でした。
 参加された方が専門職の方が多かったせいかとても話しやすく、とても生産的なメッセージを頂けたことは本当に心強かったです。初対面であってもまるで私の味方でいてくれるような、なんとも言えない温かい気持ちになり、とても嬉しく、勇気を出して吐き出して良かったなと思いました。「私は一人ではない」という安心感を感じました。今日のミーティングで出会えた方皆さんに感謝しております。
 又、私は田舎に住んでいますので、コロナの脅威は感じていますがまだ余裕があるなと思いました。東京都やまさに今医療の現場にいらっしゃる方のお話を伺って、テレビではなく生のお声を聴くことで改めてコロナの脅威を感じました。しかしながら、田村先生のコロナに対するお気持ちを最初に伺っていたので、その恐怖が自分の中で暴走することはなかったです。
 お陰さまで今夜はゆっくり眠れそうです。(*^-^*)本当に今日は貴重な体験をありがとうございました。

 日常の生活の中ではできない体験でした。
オンラインでのコミュニケーションは、実際に対面するよりも難しさがあると思っていました。でも、環境がある程度整えば、距離のある方々と関われるので、よいツールと出会えたと思います。
 今日のミーティングを経験して思うのは、「受けとめる」ことが大切だな、ということです。今はコロナ関連で様々な不安を耳にすることが多いのですが、そんな時だからこそ見えてくることがあるし、自分の新たな面に気づかされることもあります。
 職場の方々との人間関係のお話がまさにそうだと思いますが、精神的に余裕がない時こそ関係がトゲトゲしてしまったり、他者に攻撃的になってしまう人がいたりするのだと思います。自分もおだやかでいたいし、周りの人たちにもおだやかでいてほしいのですが、何かあっても「まぁ、仕方ないなぁ。」と受けとめられたら、と思います。
 今のような状況だからこそ気づく「強さ」ということがミーティングの話題で挙がって、その後考えてみました。ものの見方を変えてみたり、とらえ方の幅を広げたりすることで、心が楽になれるのだと思います。今日のように、いろいろな方の経験や考えに触れられること、すばらしいことですね。

とても良い経験となりました。
掲載されたものと、皆さんのお話がどうしたら効果的か、考えながら参加していました。その点について、田村先生の助言をください。
田村)どういう助言ですか?
そのままお気持ちを書いていただければいいんですけど。
あんなので良かったのかな?と思って。
こんな私でいいのかなという皆さんがエンパワーされるのがミーティングの趣旨ですから。
了解しました。


●ことコロナ禍に関しては、内省し過ぎて様々な思いがあり、言葉に置き換える作業をしていくと止まらない感があります。
LINEでシェアしましょうと呼びかけられた時も、とても手に負えない大きな感情が自分の中で動いていて‥、それは負の感情だけではなく、新しい自分への気づきだったり、逆境だからこそ感じられる感謝だったりもするのですが。
29日のミーティングがzoomだったことに関しては、自分はオフィスで参加して他の方がzoom参加だったことを含めると、かなり回数を重ねていたので、不安はありませんでした。むしろ、対峙しての緊張感から少し引くこともでき、楽になれるところもありました。それは直接出会っている時の良さの対極にあることなんだろうなとは思いますが‥。コロナ禍を差し引いても、大森や高山まで出かけるということに様々な負担が伴う現状のわたしには、zoomでのミーテイングは大きなメリットです。
29日のミーテイングは、支援者、当事者ミックスのミーテイングで、これも4月初めに続き二度目でしたが、「不登校」というキーワードが出てくると、どうしても張り切って意見を言いたくなってしまう自分がいました。「だいじょうぶ!あなたの娘さんはよくやっている!そこはかわいそうに思うところではなく、誇るところだ!」と。
そういう自分は、やはり当事者とフラットとも言い切れない感情がありました。
こう書いていて、支援者としてクライアントさんと同じ目線で‥などということは、自分は全くできていないということに向き合わされました。
このセッションはそういう意図があるのですね。
コロナ禍に関しての様々な思いを皆さんが語られる中で、特に印象に残ったことをふたつ書きます。
ひとつめは、田村先生がおっしゃったこと
・いつもは相手の不安を取り除くことに一生懸命なのに、今は「怖がらないといけません」という部分を残しておかないといけないこと(という意味に解釈しました。)
今、クライアントさんたちに会わずにする仕事のひとつとして、スクールカウンセラー通信をオンラインで発行してもらっており、その中で一生懸命に相手に向かって相手の不安を下げようとしている自分がいます。でも、いい加減なこと言って「感染の機会を増やすことになっては!?」という心配もつきまとうので四苦八苦しています。先生の言葉に本当にそうだなと思いました。
もうひとつは、参加者の方が日常にある家族との諍いが本当に辛くてここでぶちまけたいと思った!と、赤裸々に日常をお話しくださったこと。
 例えばわたしも、文字にすると本当に小さなこと‥、掃除したばかりの電子レンジの中に誰かが牛乳をこぼして、それをみた夫が「汚いな、なんだこれ」と言ったことに、ずっと頭が囚われて明るい声が出ない日がありました。その思いにはずっと重なってきたものがあって、何もその日そのことだけでそうなった訳ではありません。もちろん、夫の無神経発言も今に始まったことでもないのです。それでも、家族が物理的に危機的な状況において、この小さな家で協力して今をやり過ごすしかない。でも、前述の参加者が最後に仰られたこと「今、コロナそのものに苦しんでいる訳ではないから、そんなことで怒っていられる」という一言が、バンと胸に迫りました。今わたしが使うべきエネルギーは、夫の無神経発言に向けてではなく、この避難生活と危機的状況をどうやったら少しでも快適に過ごすことができるか、万が一のことがあった時にどう備えるか、ということだと思い出させてくれました。
 余談ですが、先日学校からの電話での健康観察アンケートに、コロナリスク最上級の息子が「ぼくは今とても充実していて幸せです。不満はほとんどないです。」と答えていたのが、たまたま聞こえてきました。少しでも居心地よく!という思いを感じていてくれたのが嬉しかったです。

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