2011年7月4日月曜日

心の支援者のための月例研究会

7月1日(金)に第1回心の支援者のための月例研究会を開催した。
開業からまだ2週間ほど、PRも行き届いていないので果して参加してくれる方はいるのだろうか。はじめの何回かは参加者ゼロになるんじゃないかと思っていたら、予想を超える6名の参加があり、とても嬉しく思いました。

講師が一方的に語るような講義形式の研究会を予想していた方、グループ形式の研究会の経験がない方もいて、始めは戸惑い、緊張していた方も2時間終了する頃には打ち解けて、多少ともこの研究会の主旨・やり方など理解していただけたのではと思います。

研究会で話題になったことを、アトランダムにいくつかご紹介すると、、、

  • 複数の人々との関係づくり

家族療法が個人療法と異なる大きな点は、個人ではなく複数の人を対象としていることです。カウンセリング、あるいは心の支援の基礎となる信頼関係を1対1の関係ではなく、複数の人とどのように作っていくかとても大切です。このプロセスに十分配慮し、うまくいけば家族への支援は半分うまくいったと言っても過言ではありません。逆に言えば、このプロセスが不十分だと、その後、どんなことを行ってもうまくいきません。
家族メンバーはお互いに立場や考え方・見方が微妙に異なります。ひとりの人に理解・共感すると、その人と意見を異にする(対立する)人とはうまく関係がつけられなくなってしまうのではないか。そこをどう考えるかがとても大切です。
ひとことで言えば、
・事実レベルの共感ではなく、そこから一歩引き上げたメタ・レベルでの共感。
・差異の根底にある共通点さがし。
ということになります。


  • 年上の家族への対応

親など、自分よりも年齢の上の人にどう対応したらよいのか。
若い支援者にとって、自分には子どももいないし、結婚だってしていないし、自分が経験していない夫婦関係や子育てのことは扱いにくいと感じるものです。
それを、どう乗り越えたらよいのか。
「若さ」を弱みから強みに変換するにはどうしたらよいのか。


  • 漠然とした感情と、具体的な感情

つらい。苦しい。イヤだ。気持ちがざわざわする。
これらは、非特異的な否定的な感情を表す言葉。
こういうい言葉が出てきたら、気持ちを掘り下げてゆくport of entryにたどり着けたチャンスです。
無理せず、やさしく、丁寧に、その気持ちを深く伺っていく。


怒り。悲しみ。恐怖。喜び。
これらは、特異的・具体的な感情を表す言葉。
この言葉が聞かれるまで、丁寧に掘り下げていく。

以上、簡単に研究会の片りんをご紹介しました。

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