2013年6月24日月曜日

子どもが親を連れてくる

先日の講義を受けさせてもらった高校3年生の佐藤ひろみ(仮名)と申します。
両親の夫婦仲が悪く、喧嘩ばっかりです。
本人たちは、精神科医がこのような相談を受けてくれると信じていません。
17歳の私が申し込むのは変かもしれませんが、兄とも話しあって、本人たちも信じてくれないので私が予約しました。よろしくお願いします。

はい。良いですよ。
この前の講義でもお話しましたけど、日本の精神科医は病気しか扱いませんからご両親が信じてくれないのもよく分かります。ひろみさんとはお会いして話したからわかりますものね。

それに、夫婦関係をカウンセリングで改善するという発想が、日本社会にはまだ根づいていないということも講義でお話しましたね。「夫婦ケンカは犬も食わぬ」ということわざがあるくらいですから。でも、欧米では夫婦カウンセリングの習慣が根付いているから、割と気軽にカウンセリングに行きます。欧米では夫婦ケンカはカウンセラーがちゃんと食べるんですよ。

それに、みんな「自分は問題ない!」と思いたいですからね。
内心は問題かなと薄々は思っていても、それを自分で認めたがらないんです。それは大人も子どもも同じです。ホントの自分を認めるって大切なことだけど、いざ自分のことになるとなかなかできないものです。

だから多くの場合、家族に促されて本人が気乗りしないまま相談にやって来ます。
多くは親に促されて子どもがやってきます。
ひろみさんはその逆ですね。子に促されて親がやってくるわけですから。
ひろみさんは偉いと思いますよ。

でも、気乗りしない人を連れてくるって結構たいへんですよ。
親が子どもを連れてくるのさえ大変だけど、
子が親を連れてくるって、もっともっと大変です。
大丈夫だから、行ってみようよ!
と、優しく、そしてしっかりとお父さん・お母さんに勧めてあげて下さい。

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