2013年5月18日土曜日

レイト・ブルーマー

体操服のブルマ―じゃなくて。(英単語は同じなんですけど)。
Late Bloomer。
遅く、花開く人のこと。
英語圏では昔からあった言葉で、能力や資質が発達するのが人より遅れているが、後にはキャッチアップし才能を開花する人のことを指す。

ところが最近、この言葉を今の日本の若者の状況に当てはめ、流用し始めた。
大阪発の若者プロジェクトによると、
レイト・ブルーマーとは「ニートの中で、働く意思を持ち行動を起こしている若者」を指すのだそうです。新しい定義ですな。
略してレイブル。

ニートもそうでした。
もともと英国の雇用問題の用語。 NEET = Not in Education, Employment, or Training の略で英国の経済状況や階級問題や移民問題が背景にある。専門用語であり、一般の人はその意味を知らない。
それが日本に輸入され、広く使われるようになった。時代の世相を解くキーワードになり、だれでも知っている。

日本では用語がみるみる変遷している。

学校恐怖症、登校拒否、不登校、ひきこもり、フリーター、ニート、そしてレイブル。

それぞれ微妙に対象年齢や概念が異なり、全く同じ意味というわけではない。
たとえば不登校は学校年齢の子どもたちの学校への忌避であり、
ひきこもりはそれ以上の年齢で、社会参加への拒否である。
というような差異はあるものの、その根っこにある心理機制はよく似ている。

ひとつの言葉に落ち着かず、転々としている。
学校恐怖症:恐怖症って、なんか精神病みたい。
登校拒否:拒否しているやつが悪いみたい。
不登校:理由は問わず、学校に行かない子どもたちに広く使おう。
ひきこもり:内向きの暗いイメージ。
フリーター:このあたりから和製英語が活躍する。「フリー・アルバイター」なんていう英語はありません。
ニート:よくわからないあちらの概念だから、マイナスのイメージなしで使うことができる(少なくとも使い始めた当時は)
レイブル:またよくわからない新しい言葉がやってきた。「ニート」もかなり使い古され、マイナスイメージがついてしまったから、言葉を変えて心機一転がんばりましょう。

まあその発想は悪くはないし、新しいラベルでがんばることができるのなら、それで良いのですけど、、、

精神分裂病 ⇒ 統合失調症
呆症 ⇒ 認知症
 ⇒ 障碍

なども同じ発想ですね。
コトバに含まれたマイナスイメージを極力取り払おうと。
まあ、根本は同じなんですけど、、、

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