2013年5月10日金曜日

居てよい場所と、居てはいけない場所

中学生の息子は学校に行けません。緊張するから絶対に教室に入りたくないと言います。
でも、風邪をひいたら自分ひとりで医者に行くんです。受付したり、お医者さんの診察を受けたり、そっちの方がよっぽど緊張すると思うのですが、平気みたいなんです。さっぱりわかりません。

息子くんにとって、お医者さんは居てよい場所、学校は居てはいけない場所という風に頭の中でプログラムされているのでしょう。
お母さんにとって、緊張する場所、居ることがとても辛い場所ってありますか?
誰にでもありますよね。私にもありました。

大学院生の頃、学会に出席して自分の研究を発表するんですよ。
心臓が胸から飛び出すほど緊張しました。
なにしろ、周りの人は自分より経験あるし知っている。自分ひとりが劣っていると感じ、何を突っ込まれるかドキドキしました。

ロンドン留学の初めは英語に自信がありません。講師の話を黙って聞いているレクチャーはまだよかったのですが、グループディスカッションが辛かった!
英語が分からず、話についていけません。ひとり取り残され、日本だったらまわりの人が気を使い水を向けてくれたりするのですが、英国ではそんなことありません。ホントにひとりだけ取り残されていました。参加するのがイヤで、何度かサボりました。

息子くんにとって、風邪をひいたら学校を休んで、堂々とお医者さんに行って良いんです。お医者さんの診察や注射は緊張するけど、それは構いません。

でも、息子くんの教室は、私の学会や英語のディスカッションみたいなものだったのでしょう。自分だけが劣り、取り残され、居づらく緊張する場所なんだと思います。

始めは誰でも緊張し、居づらいものです。
でも、我慢して続けていくうちに、必ず慣れてくるものです。
私も今では学会も英語のディスカッションも全然平気です。
でも、辛いから諦めて撤退してしまうと、だんだんと慣れてゆける機会を失ってしまいます。

息子くんがどうやったら「慣れる機会」を得ることができるか、それがこれからの課題ですね。

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